Arterial Stiffness 動脈壁の硬化と老化

主要文献

文献ナンバー No.22-(14)

Kim CW, Chang Y, Zhao D, Cainzos-Achirica M, Ryu S, Jung HS, Yun KE, Choi Y, Ahn J, Zhang Y, Rampal S, Baek Y, Lima JA, Shin H, Guallar E, Cho J, Sung E.. Sleep Duration, Sleep Quality, and Markers of Subclinical Arterial Disease in Healthy Men and Women.Arterioscler Thromb Vasc Biol. 2015 Oct;35(10):2238-45.
◆健康成人における睡眠時間・睡眠の質と潜在的動脈疾患マーカー◆
【目的】短い睡眠時間や長い睡眠時間は心血管イベントリスク増加と関連があることが報告されている。しかし、睡眠時間と潜在的心血管疾患との関連は明確でない。そこで、若年・中年の無症候性成人大規模集団において、睡眠時間・睡眠の質と冠動脈カルシウムスコア(CAC)・上腕−足首間脈波伝播速度(baPWV)の関連を検討した。【方法・結果】睡眠時間とピッツバーグ質問票により評価した睡眠の質に加え、CAC(n=29,203)、baPWV(n=18,106)を含む健康診断を施行した成人男女で横断研究を施行した。多項目補正後に睡眠時間7時間を基準とした5時間以下、6時間、8時間、9時間以上のCACに対するオッズ比(95% CI)は、それぞれ1.50(1.17-1.93)、1.34(1.10-1.63)、1.37(0.99-1.89)、1.72(0.90-3.28)(p for quadratic trend=0.002)であった。同様にbaPWVのcorresponding average differencesはそれぞれ6.7(0.75-12.6)、2.9(−1.7 to 7.4)、10.5(4.5-16.5)、9.6(−0.7 to 19.8)cm/sec(p for quadratic trend=0.019)であった。睡眠の質の低下は、女性でCACと関連し、逆にbaPWVは男性でより強く関連していた。【結論】健常者の大規模集団において、極端な睡眠時間や睡眠の質の低下は、CAC増加およびPWV亢進と関連していた。ゆえに、心血管イベント抑制における適度な睡眠時間と良好な睡眠の質の重要性が再確認された。(椎名一紀)
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