Arterial Stiffness 動脈壁の硬化と老化

主要文献

文献ナンバー No.22-(18)

Meyer ML, Tanaka H, Palta P, Cheng S, Gouskova N, Aguilar D, Heiss G.. Correlates of Segmental Pulse Wave Velocity in Older Adults: The Atherosclerosis Risk in Communities (ARIC) Study.Am J Hypertens. 2016 Jan;29(1):114-22.
◆高齢者における部位別脈波速度の相関:ARICstudy◆
【背景】頸動脈−大腿動脈間脈波伝播速度(cfPWV)は中心動脈スティフネスの測定方法としてよく用いられる。一方東アジアでは上腕−足首間脈波伝播速度(baPWV)がよく用いられる。これまで、これら脈波速度の測定値分布や部位別脈波速度との関連、さらに心血管疾患危険因子との関連を検討した研究はほとんどない。【方法】区域特異的なPWV(cfPWV、baPWV、faPWV)をARIC studyの対象4974 人(高齢のアフリカ系アメリカ人とコーカサス人)において測定した。その測定値分布および人種、性別で調節した個々のPWVの相関を検討した。【結果】性・人種別の平均年齢は74±5〜76±5歳であった。すべての人種・性別の群でcfPWV はbaPWV と相関を認めたが、faPWV とは相関を認めなかった。またcfPWV とbaPWVは年齢とともに上昇したがfaPWVは上昇しなかった。脈拍と収縮期血圧はすべてのPWVと正相関、体重とは負相関を認めた。しかし、年齢、糖化ヘモグロビン、中性脂肪、HDLコレステロールとPWVの相関はさまざまであった。【結語】cfPWVとfaPWVは、個々の区域の特異的な血管の硬さ、およびその区域に関連する心血管疾患危険因子を反映する。高齢者においても、年齢はcfPWV、baPWV高値と関連し、faPWVは関連しなかった。個々の区域の血管の硬さを亢進させる危険因子を理解することは、心血管疾患発症予防および危険因子の診療に有用な情報となる。(小松俊介)
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