Arterial Stiffness 動脈壁の硬化と老化

主要文献

文献ナンバー No.22-(22)

Grassi D, Desideri G, Necozione S, di Giosia P, Barnabei R, Allegaert L, Bernaert H, Ferri C.. Cocoa consumption dose-dependently improves flow-mediated dilation and arterial stiffness decreasing blood pressure in healthy individuals.J Hypertens. 2015 Feb;33(2):294-303.
◆健常者におけるココア摂取は血圧を低下させ、用量依存性に内皮機能,動脈スティフネスを改善する◆
【背景】ココアフラボノイドは血管に対し有益な効果をもたらし心血管疾患罹患率と死亡率を軽減させる。しかし、その機序は明確でなく、摂取量に関する研究もいまだ実施されていない。【目的】ココア摂取量の違いがflowmediateddilation(FMD)、endothelin-1(ET-1)、pulsewave velocity(PWV)、血圧に及ぼす影響を検討した。【研究デザイン】健康なボランティア20人を対象としたrandomized, double-blind, controlled, cross-over 研究。ココアフラボノイド含有量の異なる(ココアフラボノイド含有0、80、200、500、800 mg/ 日)5 種類のカカオ1 日10 gをそれぞれ1週間摂取した。【結果】ココア摂取後、FMDはフラボノイド含有量依存性にそれぞれ6 .2 %(control)から7.3、7.6、8.1、8.2%と増加した(p<0.0001)。コントロールと比較し、1日80mgと少量のココアフラボノイド服用においてもFMDは改善した( p<0.0001)。また、ココア用量依存性にPWVを低下させた(p<0.0001)。さらにココア摂取は診察室血圧を低下させ(収縮期血圧:−4 .8 ±1 .03 mmHg、p < 0 .0001;拡張期血圧:−3 .03 ±1.07mmHg、p=0.0011)、24時間収縮期血圧(p=0.05)、日中収縮期血圧(p=0.038)と、24時間脈圧(p=0.0064)、日中脈圧(p=0.0088)、夜間脈圧(p=0.0352)も低下させた。また、コントロールと比較しココア用量依存性にET-1 levels も低下させ[17 .1(control)、15 .2、14 .5、14.2、14.1pg/mL(p<0.05)]、すべてのフラボノイド用量でET-1の有意な変化を認めた。【結語】本研究は、ココア摂取は用量依存性に診察室、24時間血圧を低下させFMD、PWV、ET-1 を改善させることを示した初めての研究である。これらの結果からは、ココアのごく少量摂取を心血管疾患予防における有効な手段として食事療法に取り入れるべきであることを示唆している。(椎名一紀)
この文献の英語文献「PubMed」を参照する