Arterial Stiffness 動脈壁の硬化と老化

主要文献

文献ナンバー No.23-(18)

Guo J, Fujiyoshi A, Willcox B, Choo J, Vishnu A, Hisamatsu T, Ahuja V, Takashima N, Barinas-Mitchell E, Kadota A, Evans RW, Miura K, Edmundowicz D, Masaki K, Shin C, Kuller LH, Ueshima H, Sekikawa A; ERA JUMP Study Group.. Increased Aortic Calcification Is Associated With Arterial Stiffness Progression in Multiethnic Middle-Aged Men.Hypertension. 2017 Jan;69(1):102-108.
◆大動脈石灰化の進行は動脈壁硬化進展と関連している−ERA JUMP研究 多民族中年男性コホートより−◆
動脈壁硬化は、心血管疾患の罹患率および死亡率の独立した予測因子として確立してきている。本研究では、ERA JUMPコホートから抽出した健康な中年男性の集団を対象として、動脈壁硬化の進行と大動脈石灰化との関連性を前向きに評価した(第二次世界大戦後の出生コホートにおけるCT スキャンとリスクファクター評価)。40 〜49歳の男性635人(白人アメリカ人207人、黒人アメリカ人45人、日系アメリカ人142 人、日本人241 人)をベースライン時と4 〜7年後に調査した。大動脈石灰化は大動脈弓のレベルから腸骨分岐で評価した。動脈壁硬化の進行は、上腕−足首間脈波伝播速度の年次変化で測定した。全症例、およびベースライン時における大動脈石灰化の有無によるサブグループ解析において、多変量で調整した一般線形モデルを用い、大動脈石灰化と動脈壁硬化の継時的変化の関連を解析した。その結果、CT での大動脈石灰化の年次変化は、動脈壁硬化の進展と有意な正の相関を認めた。また、大動脈カルシウムスコアの年次変化が0以下、1〜10、11〜100および100超の各群において、ベースラインの大動脈石灰化、動脈壁硬化および標準的な心血管リスク因子で補正したbaPWVの年次変化の平均値(標準偏差)は、それぞれ3.8(2.2)、7.2(2.2)、12.2(1.8)および15 .6(2 .6)cm/ 秒であった(p < 0 .01)。動脈壁硬化は、大動脈石灰化のない症例(n=297)では大動脈石灰化の新規発生と、また、ベースライン時に大動脈石灰化を認めた症例(n=338)では大動脈石灰化の増加率と関連していた。これらの結果から、大動脈石灰化は動脈壁硬化進展に寄与する可能性があることが示唆された。(椎名一紀)
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