Arterial Stiffness 動脈壁の硬化と老化

主要文献

文献ナンバー No.23-(20)

Trudel X, Shipley MJ, McEniery CM, Wilkinson IB, Brunner EJ.. Socioeconomic status, education, and aortic stiffness progression over 5 years: the Whitehall II prospective cohort study.J Hypertens. 2016 Oct;34(10):2038-44.
◆社会経済的地位および教育と5年の大動脈硬化の進行:Whitehall Uの前向きコホート研究◆
【目的】社会経済的状態(SES)と心血管疾患(CVD)リスクとの逆相関が示されている。大動脈の硬さは、大動脈脈波伝播速度(PWV)によって評価され、CVD発症の強力な予測因子である。しかし、これまでの研究では、経時的な動脈硬化に対するSES の影響について検討されていない。本研究では、英国人男女の大規模な高齢者コホートにおいて、大動脈の硬さ、SESおよび教育レベルの関連を検討した。【方法】対象はWhitehall Uの研究から選択され、2008〜2009年の臨床検査(平均年齢=65.5歳)に参加した男性3,836人と女性1,406人である。大動脈PWVは、2008 〜 2009 年および2012 〜 2013 年にトノメトリ法にて測定にて測定された。3 ,484 名の対象で両機会に大動脈PWV が測定された。線形混合モデルを用いて、家計所得、教育レベル、雇用階級、父親の社会階級と5年の大動脈PWV変化の関連を検討した。【結果】収縮期血圧、平均動脈圧、心拍数、コレステロール、糖尿病、および降圧薬の使用で調節しても、5年間の大動脈PWVの上昇は{平均:信頼区間(m/ 秒)}、低雇用階級(0 .38:0 .11-0 .65)、低家計所得(0 .58 , 95%:0 .32 -0 .85)、低い教育レベル(0 .30:0 .01 -0 .58)で有意に高値を示した。【結論】本研究の結果は、社会経済格差が大動脈の硬さ進展に関与することを支持しており、SES低下がCVDリスク上昇に関連する病態生理学的機序として大動脈の硬さ進展が関連することを示唆する。(冨山博史)
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